LAICHIブログ

〜新米看護師の雑記帳〜

呼吸不全について

こんにちは、LAICHIです!!

先日、”動脈血ガス分析”いわゆる血ガスについて解説しました。

 

laichi04.hatenablog.com

 

今日はその血ガスが関係してくる病気、”呼吸不全”について勉強しようと思います。

呼吸がしづらいなんて怖い病気です。

それでは始めていきます。

 

 

 

 

 

①呼吸不全ってなに?

外呼吸(一般的に呼吸のこと)によって動脈血ガスが異常な値を示し、そのために生体が正常な機能を営むことができない状態を呼吸不全と言います。

なぜこんなに難しく言うのでしょうか、、、

 

簡単にすると、呼吸が障害されることで血液ガスのデータが悪くなって、正常な呼吸を行うことができないということです。

 

血液ガスのPaO2が60mmhg以下の状態が呼吸不全と診断されます。

そして

PaCO2が45mmhg以下のもの⇨Ⅰ型呼吸不全

PaCO2が45mmhg以上のもの⇨Ⅱ型呼吸不全

と分けます。

 

つまり低O2血症あるいは高CO2血症の状態を呼吸不全といいます。

 

ですので高CO2血症を伴わない低O2血症だけの状態をⅠ型呼吸不全

高CO2血症を伴う低O2血症の状態をⅡ型呼吸不全といいます。

 

わかりやすく砕くと、酸素の圧力が低いだけの状態をⅠ型。

そこに二酸化炭素の圧力が高い状態が加わるとⅡ型ということでしょう。

 

 

②原因は?

低O2血症の原因は

・換気血流ミスマッチ

・シャント

・拡散障害

・肺胞低換気

の4つの状態が関与しているそうです。

 

一方、高CO2血症を起こす主な原因は肺胞低換気です。

 

●換気血流ミスマッチとは?

換気が減少した肺胞の毛細血管の酸素含有量は減少します。

そして換気が減少していない正常な肺胞も、その分一生懸命に酸素を取り込もうと頑張っているのでこれ以上酸素を取り込むことができません。

結果、肺胞全体の酸素含有量は低下します。

 

●シャントとは?

肺胞気と毛細血管血とが全く接触しない状態のこと言います。

これでは酸素を取り込むことができません。

 

●拡散障害とは?

肺胞と肺毛細管との間に細胞浸潤や結合織の沈着が起こり、肺胞内のガス(酸素など)が毛細血管血に到達しにくくなること。

肺胞と肺毛細管との間に邪魔なものがあるということですね。

 

●肺胞低換気

呼吸中枢、呼吸筋の障害による低換気のこと

 

 

③症状は?

呼吸不全の症状は

・低O2血症に起因するもの

・高CO2血症に起因するもの

この2つに分かれます。

 

●低O2血症によるもの

 ・呼吸困難

 ・頻呼吸

 ・チアノーゼ

 ・PaO2が50前後で視野、色覚の異常

 ・PaO2が30~50で見当識や記憶障害、不穏の出現

 ・PaO2が30以下で意識消失

 

●高CO2血症によるもの

 ・頭痛

 ・うっ血乳頭

 ・振戦

 ・脳血流の増加⇨脳圧亢進⇨脳浮腫

 ・アシドーシスによる意識障害

 

 

④治療は?

治療は急性期と慢性期に分けて行います。

●急性期

 ・低O2血症⇨酸素投与、侵襲的人工呼吸器管理

 ・呼吸アシドーシス⇨気道確保、非侵襲的陽圧換気療法、侵襲的人工呼吸器管理

 ・酸素輸送の改善⇨循環管理(心不全治療など)、貧血や栄養の管理

 

●慢性期

 ・呼吸リハビリテーション⇨口すぼめ呼吸、腹式呼吸、吸入、運動療法

 ・在宅酸素療法

 ・非侵襲的陽圧換気療法による在宅人工呼吸療法

 

 

 

 

以上が呼吸不全についてです。

難しいですね(汗)

症状をしっかりと把握して、患者さんを観察できるようにしておきたいです。

 

以上、LAICHIでした!!

ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。