肺胞低換気をもっと詳しく!!
こんにちは、LAICHIです!!
皆さんはお盆をいかがおすごしですか?
私は仕事です(汗)
今はMy Wayを聴きながらブログを書いております。
以前、呼吸不全と動脈血ガス分析について説明させていただきました。
今日は”肺胞低換気症候群”について勉強していきます。
個人的に呼吸器は結構好きです(汗)
①肺胞低換気症候群の原因ってなに?
肺胞低換気症候群は肺胞換気量を規定している機序の異常が原因と考えられています。
そして、肺胞換気量を規定している部位は
・呼吸中枢
・呼吸筋
・肺胞構造
に大別されています。
さらに、呼吸中枢に影響を与えているのは呼吸中枢調節系です。
この呼吸中枢調節系は
・行動調節
・科学調節
・神経調節
に分類されます。
この中で、肺胞低換気に関連する要因は科学調節の反応性低下です。
うーん、つまり
呼吸中枢の科学調節の機能が低下することが肺胞の低換気に深く関わっていて
あとは呼吸筋や肺胞構造の異常が原因ということですね!!
②症状は?
・日中の傾眠
・起床時の頭痛
・低換気に伴うチアノーゼ
・軽度の呼吸困難
・多血症
・肺高血圧症
が認められます。
そして右心不全まで進行してくると浮腫(むくみ)などが生じます。
しかし軽度の場合は、全身倦怠感(体がだるい)のみのことが多いそうです。
③症状をもっと具体的に!
1)肺胞低換気が起こる
↓
2)覚醒時の低換気や睡眠時の呼吸障害が発生
↓
3)PaO2の低下 PaCO2の上昇 pHの低下=呼吸性アシドーシス
3)中途覚醒(睡眠時に目が覚める)
↓
4)肺血管攣縮が起きて肺高血圧と右心不全が起こる
4)不整脈の発生による突然死のリスク
4)交感神経系の賦活化による高血圧
4)内分泌機能の障害による成長障害や糖尿病のリスク
4)造血機能亢進による多血症
4)深い睡眠の欠如による日中傾眠、集中力低下、抑うつ状態、不眠症のリスク
4)睡眠時の過剰な体動
肺胞が低換気状態になるだけで、様々なところに障害が起こるんですね(驚)
④治療は?
治療は
・薬物療法
・酸素療法
・非侵襲的陽圧換気療法
があります。
●薬物療法
呼吸刺激や心不全への対策と治療を目的に行います。
・テオフィリン徐放製剤
・プロゲステロン製剤
・アセタゾラミド(ダイアモックス)
・ループ利尿薬(心不全に対して)
●酸素療法
在宅での酸素療法を開始、指導します。
しかし高度の高炭酸ガス血症を認める場合はCO2ナルコーシスを引き起こす危険があるため注意が必要です。
●非侵襲的陽圧換気療法
重症になると気管切開や人工呼吸器が必要にもなります。
※CO2ナルコーシス
血中のCO2濃度の上昇により意識混濁をはじめとする中枢神経症状が出現することです。
酸素を投与しても肺胞が低換気だと、入ってきた酸素(酸)を体外に十分に排泄できず、身体の中に酸が溜まってしますのです。
以上が”肺胞低換気症候群”の内容になります。
酸素を投与しすぎることって怖いんですね!!
勉強になりました!
以上、LAICHIでした!!
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。