糖尿病腎症(糖尿病の合併症)
こんにちは、LAICHIです!!
糖尿病合併症について解説中です。
前回は糖尿病網膜症について解説しましたので、よければご覧下さい。
それでは今回は”糖尿病腎症”について解説していこうと思います。
腎症というとわかると思いますが腎臓の病気です。
それでは解説していきます
①そもそも腎臓って何をしているの?
腎臓は体内の血液を濾過して、老廃物や余分な水分を取り除いています。
その取り除かれたものが尿として体外に排出されます。
濾過機能の中心を担う場所として”糸球体”と呼ばれる毛細血管が糸の玉のように集まった場所があり、これは腎臓中におよそ100万個存在します。
②糖尿病腎症とは?
糖尿病腎症とは糖尿病になってから5年〜10年以上経過した人に見られる病気です。
高血糖が続くことで糸球体の機能や構造に異常をきたします。
糸球体でうまく濾過できないため、尿中(おしっこ)に微量のアルブミンがみられるところから始まり、進行すると蛋白尿をきたします。
そして最終的には腎不全へと進行し、最悪の場合は透析療法が必要になります。
透析についてはまた機会を改めて解説しますね。
腎症はアルブミン尿がみられる早期の段階では、適切な治療を行うことで寛解することがわかってきています。
ですので早期発見・早期治療がとても大切なので、定期受診を必ず行うようにしましょう。
③進行機序
・糖尿病になり血糖値が高値の状態が続いている
↓
・濾過がうまくいかず、尿中にアルブミンがみられるようになる:早期腎症
↓
・尿中に蛋白、下肢の浮腫(むくみ)が出現する:顕性腎症
↓
・顔面の浮腫、貧血、全身の倦怠感(身体がだるい)、蛋白尿が出現する:腎不全
↓
腎不全が進行し透析が必要となる
ちなみに糖尿病の方のうち、顕性腎症を発症するのは20〜40%と言われています。
④治療は?
主な治療を紹介します。
治療の3本柱として
・血糖値のコントロール
・血圧のコントロール
・食事制限この3つが基本となります。
●血糖値のコントロール
・Hba1cを7.0未満に設定する
厳格な血糖値のコントロールが糖尿病腎症の発症と予防には効果的です。
●血圧のコントロール
・130/80mmHg以下にする
ACE阻害薬などを使用します。
少し難しいですがこれは蛋白尿の増加や腎機能の低下を抑制します。
●食事制限
・目標は病気によって異なります
蛋白質の制限が最も重要です。
蛋白質は代謝されると発生する尿素窒素などが腎臓に負担をかけるからです。
また進行することで塩分(ナトリウム)やカリウムの制限が必要となってきます。
この3つを基本に脂質異常症のコントロールや禁煙などの生活指導を行なっていきます。
いずれにしろ生活がかなり制限されてきますので、糖尿病にならないよう日頃の生活を大切にしましょう。
以上、LAICHIでした!
ここまで読んでくださった方ありがとうございます。