糖尿病網膜症(糖尿病の合併症)
こんにちは、LAICHIです!!
これまで糖尿病について説明をしてきました。
今回からは糖尿病の合併症について説明していこうと思います。
今日は”糖尿病網膜症”について説明をします。
①糖尿病網膜症とは❓
糖尿病網膜症は糖尿病の3大合併症のうちの1つです。
糖尿病の方の約40%が罹患します。
これは糖尿病を罹患後、約10年ほどで罹患します。
はじめは自覚症状がほとんどないため、症状が出現した頃にはかなり進行していることが多いです。
国内では患者数が約300万人いると考えられており、そのうち3000人以上が毎年失明している恐ろしい疾患です。
②進行は❓
眼には網膜と呼ばれる部分があり、ここで外界かの光を受け取り像を作り出します。
その網膜の血管が障害されていきます。
進行するに従って
・単純網膜症
・増殖前網膜症
・増殖網膜症と進行していきます。
これは一度障害されたら元に戻れない、不可逆性の障害です。
そのため自覚症状がなくても糖尿病になった際には定期的に眼科を受診する必要があります。
●単純網膜症
血管壁の脆弱化が網膜病変を起こし、網膜の血流異常や血管障害が起こります。
高血糖が続くと血管壁が脆弱になり、網膜からの出血や、網膜の血管瘤形成が起こります。
また脆弱化した血管が破綻することで網膜浮腫が起こります。
●増殖前網膜症
網膜の血流異常や血管障害により、網膜の毛細血管は閉塞し、網膜は血流が減少(虚血状態)します。
その結果、神経繊維層に梗塞が生じます。
眼底検査では軟性白斑として観察されます。
●増殖網膜症
血管が虚血状態になることで、酸素が運ばれないため、血管内が低酸素状態になります。
その結果、新たに血管を作ろうとする血管新生が促されます。
新生血管は正常な網膜血管に比べて構造が未熟なため、出血を生じやすいです。
そのため眼底検査では硝子体出血などが観察されます。
③治療方法は❓
●単純網膜症では血糖値のコントロールが基本となります。
●増殖前網膜症では血糖コントロールと光凝固療法を行います。
●増殖網膜症では血糖コントロールと光凝固療法・硝子体手術を行います。
このように進行するに従って、治療は大変なものになっていきます。
ですので早期発見・早期治療のためにも定期的な眼科受診はとても大切なのです。
ここからは光凝固療法と硝子体手術の話をしていきます。
④光凝固療法と硝子体手術とは❓
●光凝固療法
眼底に数百〜1000発以上のレーザー光を3〜4回に分けて照射することで、網膜症の沈静化を図ります。
機序としては
・網膜を凝固することで網膜全体の酸素需要量が減少する
・その結果新生血管の発生を抑制することができるというものです。
新生血管の発生を予防するためにも、増殖前網膜症の時期に行うのが効果的です。
●硝子体出血
増殖網膜症の時期に適応となります。
出血によって濁った硝子体と、出血の原因となっている増殖膜を除去します。
硝子体出血が除去されることで、光凝固療法が可能になります。
以上が糖尿病網膜症の説明になります。
とても難しいです、、、
読んでくれた方、ありがとうございました‼️